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 この記事の続きです。

映画『ブレードランナー』(1982年)に出てくる未来都市のデザインを担当したのは、シド・ミードという人です。

シド・ミードは『ブレードランナー』で37年後の2019年のロサンゼルスの街をデサインし、高い評価を得ました。

私が 『ブレードランナー』 に Hong Kong を重ね合わせて楽しんでいるのは、私の勝手な妄想というか感傷というか、遊びです。

でも、実際にこの映画で描かれている未来都市が香港をモデルにしている、とする一文があったことを私は思い出しました。

それが上の写真の「ぴあMap 香港 1989年版」です。

P.24に「闇を忘れたサイバーパンクシティー」と題してこんなことが書かれています(以下抜粋)。

pia_map2.jpg 「(前略)今から10年前、この街に迷い込んだ異邦人、シド・ミードは、そこに2020年の未来都市の格好のモデルを見いだした。
騒音とイルミネーション。その二つが香港を近未来都市のカオスにオーバーラップさせる。彼は、この街でブレードランナー
が人混みをかき分けて疾走する姿をはっきり思い描くことができた。(中略)旅人の興奮に、さらに拍車をかけたのは極彩色のネオンの群れだ。(後略)

だそうです。

この文のとおりだとすると、シド・ミードは映画の中の未来都市を設計する以前に、香港に実際に足を運んでいたことになります。

上の記述以外に文中には香港の街の特色と映画『ブレードランナー』の世界を結びつけるキーワードが連なっています。ただそれがシド・ミード自身の考えなのか、この文を書いた人の主観なのかわからないので省略。

本棚に「メイキング・オブ・ブレードランナー」という翻訳本があったことを思い出しました。

その本にどんなことが書いてあったのか、この映画が完成までに紆余曲折あったということ以外に内容を覚えていません。その本に香港のことが書いてあるか見てみることにします。