〈往路CX509便(成田→香港)のエコノミークラス。超すいていた。搭乗率は2、3割か? 8月30日撮影〉

 

2019年8月30日のつづき。

さあ、部屋にはたどり着いた。衣類を収納に入れたり文具や充電器などをデスクの引き出しに整理したりするのは夜ホテルに戻ってからすることにして、とにかく街に繰り出すことにした。

たいてい、香港上陸の初日は、ホテルチェックイン後、まずはホテル最寄りの惠康(ウエルカム)か百佳(パークン)のスーパーへ、ビールやおつまみのスナックや紙のお皿などの買い出しに行くことに決めている。

けれども今回はキャッシュカードを作るためにホテルから徒歩5分ほどの恒生銀行・油麻地支店に向かった。

すでに恒生銀行のキャッシュカードは持っていたが自宅のどこかにしまい込んでしまい、どうしても見つからなかった。

再度キャッシュカードを作ろうと思ったのだ。

でも、あえなくそれは果たせず撃沈した。

案内係の女性の説明によれば、以前とは違って自分の現在の住所を英語で示すオフィシャルな文書が何かなければ口座が開けないというのだ。

やっぱりそうか。ネットの情報で知っていた。それには国際運転免許証が有効だと。けれども、以前あまりにも簡単に素早く作れたので、そんな文書がなくてもできるだろうとなぜか根拠なく高をくくっていた。

パスポートさえあれば口座はすぐ開設され、名前の入っていないキャッシュカードなら窓口で通帳とともに即時渡し。さらに名前入りのキャッシュカードが欲しければ1週間ほどのち店頭で名前無しのキャッシュカードと交換して手に入れることができた……はず。

でもネットの記事のとおりの文書が必要だった。

帰国したらあらためてキャッシュカードを探すか今度は国際免許を用意することにして、今回は諦めた。

 

とりあえずウエルカムスーパーにビールを買いに行くことにした。

冷蔵庫に早めに入れて冷やしておきたい。

 

今回の宿の近くには2軒のウエルカムがある(あとでこの2軒とは別に徒歩数分の所に24時間営業のウエルカム、さらにホテル斜め向かいにパークン系列のfusionがあることも判明)。

柯士甸道(オースチンロード)沿いの1軒と、ホテルから徒歩0分と至近の彌敦道(ネイザンロード)沿いの1軒を比べてみた。

規模は柯士甸道の方が大きいようだが、この滞在では最寄りの彌敦道の方を使うことにする。

サンミゲルビールの値段を見る。「500ml×4本パック」があってこれが30.9香港ドル(約420円)。これを2パック買った。

物価の高くなった香港でもビールは安い。いや、酒税がべらぼうな日本が諸外国と比べて特に高いんだろう。香港なら500mlのビールが日本円で1本100円程度で買えてしまう。

ビールをホテルの部屋の冷蔵庫に何本か押し込んで、ようやくきょうの街歩きに出かけた。

 

彌敦道を南下する。

嗚呼、久しぶりの香港。この活気。たくさんの香港人が歩いている。

彼らに紛れて私も歩く。

大陸からの観光客は少ないのか? なんか、みんな香港人に見える。

賑やかな彌敦道。

なんかこう、賑やかさが、力強い!

来たぞ来たぞ、香港に。

私はいま、香港にいる。

私はいま、彌敦道を歩いている。

私の身体はいま、香港の雑踏の中にひとり紛れ込んでいる。