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 今年小学校に入学する息子用に、地球儀を買いに行きました。ちょっと気が早いとも思いましたが、ここのところ夜、ベッドで寝ながら国名で山手線ゲームを何度か息子と地理好きママと3人でやったところ、図鑑で仕入れてくるのか「セント・ヴィンセント・グレナディーン」とかやたらと私の知らない小さな国の名を息子が挙げてくるので、それじゃいまのうちに息子のその知識の定着を地球儀で図ろう、と思ったわけです。
 買いに行ったのは日本橋の、その名もズバリ「地球儀専門店」。
 http://www.globe-shop.net/
 行く前にどれを買うか候補を決めておきました。候補はリプルーグル社渡辺教具製作所の2社の地球儀です。具体的にはリプルーグルのコレと渡辺のコレ
 地球儀でもっとも有名なメーカーはアメリカのリプルーグル社です。シカゴにあるメーカーですべて一貫生産されています。各国語版を作っていて、世界の地球儀の70%のシェアを持っているとか。10年ほどまえに、私は同社で一番人気のリノックスというを手に入れたのですが、さすが古くなって国名が現状に合わなくなってしまい、いまは実家にあずけてあります。
 一方の渡辺教具製作所は、日本のトップメーカーらしく、緻密な雰囲気です。日本の工場で作られています。実物を見ましたが、さすがメイドインジャパンという感じで貼りあわせが極めて正確です。
 結局、リプルーグル社のチャレンジャーのほうに決めました。こちらのほうが川の名前なども入っていて、表記が日本の教科書に準拠しているというので。また、リプルーグル社のチャレンジャーのほうが従来からのイメージどおりの地球儀らしく子どもに親しみやすそうです(これは地理好きの妻の意見)。もし自分用なら、クールな雰囲気の緻密な渡辺のほうにしていたかもしれません。
 それにしても、地球儀では「香港」はなんとも味気ないです。
 地球儀を見ても香港のことが気になります。地球儀で「香港」はどんな具合になっているか見てみますと……。
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 文字だけです。私たちがその形に慣れ親しんでいる香港島や九龍半島は、位置を示す◎印の下にかくれてしまってます。もしかくれてなくても、4000万分の1だから識別できないほど小さいと思います。
 これがもしたとえばスペインマニアとかだったら、「こっちのリプルーグルの地球儀のスペインはオレンジ色、あ、渡辺のこっちはピンク色だな」とか国の形の正確さの優劣とかを比べたりすることができますが、香港は文字だけ。しかも「ホンコン」という表記に、なんとなく違和感が……。
 でも、あらためて感じましたが、地球儀っていいもんですね。丸い手触りが手のひらになんとも心地よいし、数少ない行ったことのある国、その他ほとんどの行ったことのない国を、くるくる回しながら巨人の目で眺めてぼんやりするのもまた一興です。