サントラ盤のネタが続きますが。
先日ちょっと話した『燃えよドラゴン』のサウンドトラック盤についてです。
映画『燃えよドラゴン』のサントラ盤は、ふたつあります(このほか、劇中のセリフなどが入った、まったく別物のLPレコードもふたつありましたが、ここでは除外)。
まずひとつ。CDが世に出る前のレコードの時代から、『燃えよドラゴン』のサントラ盤と言えば、これです。私が、もう子どもの頃からずっと聴いてきたアルバムです。
ワーナーから出ている公式のオリジナルサウンドトラック盤です。もちろんCDにもなっています。
メインテーマはあまりにも有名です。映画ファンやサントラファンならずとも誰でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
『燃えよドラゴン』のメインテーマは、『ロッキー』や『スターウォーズ』などと同様、映画音楽のなかでもかなりシンボリックな存在です。
テレビのバラエティ番組などで、今でも「カンフー」や「香港」が画面に出てくるときとか、あるいはおよそそれらとは全然関係ないときにもそこかしこでこの音楽がBGMとして使われています。
このオリジナルサウンドトラック盤に収録されているメインテーマはこれです。
おなじみの曲!!! しかし、実際に映画で流れる本当のメインテーマはこんな感じです。
「サントラ盤」収録のものに比べると、実際の映画フィルムのサウンドトラックに収録されているメインテーマは、地味めな雰囲気。
画面なしで単独でミュージックとして鑑賞するためにアレンジされたものが、LPレコードやCDの「オリジナルサウンドトラック盤」に収録されたのでしょう。サントラ盤にはこのような例が多いと思います。
レコードやCDのジャケットに銘打たれた「オリジナルサウンドトラック盤」という表記は、文字通りフィルムのサウンドトラックに収録されているものと音源を同じにしている、という場合もあるとは思いますが、本来は単に「公式アルバム」という程度の意味あいのものだと思います。
しかし、その理屈はわかるのですが、サントラ盤はあくまで映画フィルムのサウンドトラックからそのままコピーしたような、同じ音源のものを聴きたい! というのが、サントラファンには多いと思います。
で、『燃えよドラゴン』のサントラ盤、ふたつめがこれです。
ブルース・リー没後25周年でリリースされた、『燃えよドラゴン』ディレクターズカット版ビデオBOXに入っていた、限定版サントラCDです。
こちらはまさしく、おそらく音源がサウンドトラックからか、あるいはサウンドトラックに収録の音楽と同じマスターテープからのものだと思います(再演奏はコストがかかるし)。まさしく劇中の音楽と同じです。
映画の音声はモノラルです。このCDは多分音源がモノラルなのを疑似ステレオに加工したのだと思われます。
このCD入りBOXは、1998年のロサンゼルス旅行中、CDショップで見つけました。帰国してこのCDを聴いたときは涙が出そうでした。まさに劇中のままの音楽でした。
ディレクターズカット版の『燃えよドラゴン』は現在では普通にDVDで手に入ることもあり、BOXに入っていた限定版ビデオよりも今ではこのCDのほうがプレミア価格が付いているようです。
のちに日本版ビデオBOXもしっかりリリースされました。ビデオに日本語字幕が入っている以外は、CDはじめ英文のブックレットなど各種特典は米国版とまったく同じ内容です。しかし、私は懲りずにそれも買ってしまいました……。
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