香港ナンバープレート・ウォッチャーの学芸員Kです。
2006年に香港島のミッドレベル、高級マンション街の一角の駐車場で撮った写真。上がポルシェ911、下がメルセデス・ベンツSL。
げげッ! ナンバープレートのナンバーがおんなじ!
同じ駐車場にこの2台がありました。
香港のナンバープレートのナンバーは、日本(やおそらく他のほとんどの国)と違って「人」に「所有」されます。
クルマを替えても手続きをすれば引き続き同じナンバーをそのまま付けることができます。
日本ではナンバーはそのクルマ個体の登録番号として付き、当然ですがひとつとして同じ番号はありません。クルマが廃車となり一度そのナンバーが抹消されると、永遠に「欠番」となります。
いくら香港では「人にナンバーが付く」とは言っても、同時期にはそのナンバーは1台のクルマにしか付けられないはず。複数のクルマに付けられるのだったら登録ナンバーの意味がありません。
なのに! これはいったい???
いずれにしても違法でしょうけど、堂々と往来から見える同じ駐車場に2台を置いてあるのが大胆!
香港では日本と違って民間でナンバープレートを作れます(だからというわけではないがナンバーにいろんな書体がある!)。プレートの下にディーラーの名前が印字されてあったりもします。
したがってナンバープレートを「作る」時点までは合法か。
でも、もちろんそれをクルマに装着するには登録が必要なはず。このクルマのオーナーは業者に作らせたナンバーを未登録で付けちゃったという寸法か。
クルマの後ろが写った写真がないので、「もしかしたら1台のクルマ用の、フロントとリヤに装着すべきナンバープレート 「GL 10」 1組2枚を、2台のクルマのフロントにそれぞれ1枚ずつ付けただけなのでは?(だから2台ともリヤには装着されていない)」という推測もできそうですが、それは違います。
というのは香港ではリヤに付けるナンバープレートは、かつての宗主国イギリスと同様、地色がイエローなのです。したがってこのふたつの白地の「GL 10」のナンバープレートはどっちもフロント用なのです。だからこの2枚はダブっていることになります。
香港のナンバープレートはやっぱりアナーキーです。
参考:ウィキペディア「中国のナンバープレート」
(香港のナンバーについても記述あり。光栄なことに
私のサイト「香港なんでもケンショウ堂」が脚注に使われていてビックリ)
最近のコメント