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 子どものころ、ハウスの「そばゲッティ」というインスタント麺製品がありました。

 当時は1回しか食べなかったような気がします。だから私にはそんなにおいしくなかったということなのかもしれないのですが、なぜかここ何年か、このそばゲッティの味がなつかしくなり頻繁に記憶の味が口の中に広がってしまい、食べてみたくてしかたがありませんでした。

 1回しか食べたことがないのに、思い出として、勝手に脳の中で味を都合よく昇華させてしまっているのかもしれない。だからこの記憶の味は当時の本当の味ではないかもしれません。

 要は、ナポリタンの焼きそば版ということですが、それすら、いまとなっては曖昧。

 でも、どうしても食べたいので、きょうのお昼にカミさんにたのんで、再現して作ってもらいました。上の写真。ちなみにカミさんはそばゲッティは食べたことがありません。

 私の味の記憶をもとにケチャップにウスターソースほかいくつかの調味料を少し混ぜてもらって再現してもらいました。トマトピューレーも使用。

 結果は……。私の記憶の「そばゲッティ」の味とは少々違いましたが、お昼ご飯として、なかなか美味でした。パスタがないとき、インスタントの乾麺でも、これはこれでイケます。

 で、ふと思ったのが、このメニュー、茶餐廰であってもいいんじゃないか、と。

 香港では、インスタント麺は茶餐廰など外食産業でもけっこう使われています。

 インスタント麺をケチャップなどで味付けしたこのメニュー、茶餐廰で、アリではないか。

 ちなみに写真のお皿はメラミンのお皿。茶餐廰というより大排トンの雰囲気ですが、香港の禁断症状をおさえるため、たまに食卓にこの皿が登場します。