今回はイッキにいきます。どうかお付き合いください。
香港ファンなら誰でも知っている シャムロックホテル(新樂酒店)。
でも、知ってはいるけど、ちょっと古そうだし……と泊まったことがある人は少ないかもしれない。
そこで、シャムロックホテルの中身を紹介します。
前回の「その2」 からだいぶ日にちがたってしまいました。
では、これから、ちょっと前ですが2006年3月に2週間シャムロックホテルに滞在したときに撮った写真をアップします。
それでは「その3」の、はじまり、はじまり。
……と、その前に、Googleのストリートビューをご覧ください。
下の画像にマウスのポインタを当てて、グリグリと左右にドラッグしてみてください。
これがシャムロックホテルの周りの様子です。
以上、ホテルの周りの様子はこんな感じでした。
では、いきます。
下の写真は、九龍のメインストリート、ネイザンロード(彌敦道)に面したシャムロックホテルのアプローチ。ホテルは地下鉄・佐敦駅の出口すぐ横にあります。出口からこのアプローチまで、わずか徒歩20秒(か、それ以下)。
玄関のすぐ上に「新樂酒店 SHAMROCK HOTEL」とあって、さらにそのすぐ上に、同じく「新樂酒店 SHAMROCK HOTEL」の繰り返し。この増設がいかにもリフォームという感じがします。
前回のおさらいとして、まずはもう一度、部屋をご覧ください。
これが前回「その2」で紹介した部屋です。
では、部屋の細部をご覧ください。
これがデスク周り。超が付くほどレトロな趣き。
細かなものをここでささっと見てください。
ポットやお茶など。
洗面コーナーの小間物類。
ベッド横の、集中制御システム。あんまり使わなかった。
ここまでご覧になっての皆さまのご感想はわかります。 レトロですね。
さて廊下に出てみます。これが廊下。 ……ご感想はわかります。
右に何やら空間があります。
右に行ってみると……。
ソファーが置いてあります。
テーブルのデザイン。床のカーペットの模様。ご感想はわかります。わかりますよ。
奧の銅像が気になるので近づいてみる。
誰だろう。
と、あります。
銅像から視線をずらして、下のプレートを見てみる。
画像をクリックすると拡大して見られます。私は中文が苦手なので、各自、訳してお読みください。すみません。
今みたいな、いろんな企業が複雑にからんでビジネスライクに建てられる巨大ホテルとは違って、大昔のホテルは個人の意志によって建てられることが多かったのではないでしょうか。そんなことを感じさせる銅像です。
許讓成氏は大学にも寄付などして、なかなか偉い人だったようです。(Google検索結果)
廊下に戻って、これが階段。
これはなかなかいい雰囲気ではないでしょうか。
新しく建てられたホテルだと、階段はあくまで「非常用」という感じの殺風景なものが多いですが、シャムロックホテルは古いホテルなので、階段がしっかりデザインされて造られています。
廊下の壁にある表示。斜体のかかった英文字など、狙ったようにデザインがレトロです。
再び部屋に戻ることにします。
これがドア。406号室。
ドアの右の呼び鈴を見てみます。
特に珍しいものでもレトロなものでもありません。
ドアを開けて再び部屋の中へ。今度は別のアングルで。
私が泊まった部屋は、角部屋です。写真の右と奧、窓が2つあります。
宿泊の事前に、私はシャムロックホテルには角部屋があることを知りました。
で、ガイドブックでシャムロックホテルの外観の写真を眺めていたところ、どうやら角部屋だと両面に窓があるらしいことも推測できました。
じゃあ、もしできることなら、この角部屋に泊まりたい、と思いました。
そこで予約後ホテルに連絡して角部屋を希望しました。
すると願いが叶いました。
ドア内側に掲げられた部屋の配置図。火災時の脱出案内図です。
赤いところが、私の泊まった部屋。この図を見ると、部屋の大きさや形がいろいろです。私の泊まった部屋は、比較的大きな部屋のようです。
上の図から分かるように、シャムロックホテルはネイザンロード(彌敦道)とボーリンストリート(寳霊街)の2つの通りに面していて、この部屋はこの2つの通りが交差するところにあります。
上の写真から分かるように、各階に1部屋だけ、メインストリートのネイザンロードに面しつつボーリンストリートにも面した、角部屋があるのです。
私の部屋の、まずはネイザンロード側の窓からネイザンロードを見下ろします。
右に見えるのがプルデンシャルホテル(恆豐酒店)。以前、私はこのホテルに泊まったことがあります。
私は、ネイザンロードに面したホテルが好きなのです。
ネイザンロード。
なんと言っても香港を代表する大通り。メインストリートです。
1986年。はじめての香港で、夜遅く着いた、油麻地の今はなきフォーチュナホテル(富都大酒店)の部屋から、初めてネイザンロードを見下ろしたときの感激が忘れられませんでした。
以来、香港に行くといつもネイザンロードに面したホテルばかり泊まってきました。
では、話を戻して、視線をふたたび部屋へ。写真の、右の窓がネイザンロード、左の窓がボーリンストリート。
古いホテルなので窓は小さめですが、角部屋のため窓が2面あるので開放感があります。
これがボーリンストリート側の窓。
この窓からボーリンストリートを見下ろしてみると……。
赤いタクシーの並んでいるのがボーリンストリート。右の2階建てバスの走るのはネイザンロードです。
この部屋は「406号室」で「5階」にあります。
ご存じのように香港ではイギリス式に「1階」は「GF(グランドフロア)」となるので、「2階」は「1F」。で、……「4F」は「5階」。
この5階あたりが、低すぎもせず、高すぎもせず、街の息づかいが感じられる、ちょうどいい高さです。
以前、泊まったホテルで、これは私の定宿だったのですが、これもネイザンロード沿いの、旺角の今はなきグランドタワーホテル(雅蘭酒店)で事前にリクエストして最上階の20階に泊まったのですが、これは失敗でした。ちょっと下界から離れすぎてしまい、活気ある旺角のネイザンロードの街の空気をじかに味わえなかったのです。空が大きくて部屋が明るかったですが。
シャムロックホテルに話を戻します。
ネイザンロード側の窓ぎわのチェアとテーブル。
向かいのプルデンシャルホテルの部屋からの視線が気になりますが、慣れたら平気。
右に視線を移すと……。
テレビの左にバスルームが見えます。
バスルームに入ります。
普通のバスです。やはり古い感じはします。
振り返って洗面コーナーを見ると……。
これはいかにも古くさい。右に白く見えるのは窓。バスルームにもネイザンロードに面して窓が付いているのです。
……さて、いきなりですが、夜が来ました。
以前、ネイザンロードをはさんで向かいのプルデンシャルホテルに泊まって、部屋から向かいを見たら、シャムロックホテルのいくつもの部屋から漏れる黄色い明かりが、いかにもレトロで魅惑的でした。
その正体がこれでした。
部屋の天井にある照明。
このデザイン……。聞かなくても皆さまのご感想はわかります。わかりますよ!
これがシャムロックホテルのあの黄色い明かりの正体だった。
ホテルの部屋は普通、フードの付いたスタンドなど間接照明が多いです。(その理由)
しかし、シャムロックホテルは、天井からぶら下がる直接照明!
そんな直接照明で黄色く照らされた部屋で、私は毎夜、茶餐庁などからテイクアウトしてきては、テレビから流れる広東語を聴きながらこのテーブルでビールのつまみに夜食を食べていました。
たとえば、こういうものを食べた。
ある夜は炒麺。
ある夜は揚げ物。
ある夜は酢豚と炒飯。
そしてある夜はシーフードカレーなど。
茶餐庁からテイクアウトしてきたポリ袋を両手に提げて、これがペニンシュラホテルだったらエレベーターに乗るのは気が引けるが、シャムロックホテルなら気兼ねもいらず大丈夫。
これがシャムロックホテルのエレベーター。
エレベーターはこの2基のみ。でも、大きなホテルじゃないので、不便さは感じませんでした。
夜になって外に出てみると。
煌々と照らされた、香港らしいライトアップ。
少しホテルから離れて見上げると……。
赤い丸のところの窓3つが私の泊まった角部屋の406号室。すでに書いたように、香港では元宗主国のイギリス式に、1階が「GF(グランドフロア)」なので、2階が「1F」、3階が「2F」、4階が「5F」、で、私の泊まった部屋は5階「4F」にあります。
夜のネイザンロードにたたずむシャムロックホテル。
香港の夜は続きます。長いよ。
では、これから廟街に行ってきます!
と、こんな感じのシャムロックホテルでした。
いかがでしたでしょうか。
コメント