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 ちょっと前になりますが、銅鑼湾の歩道橋の階段にて撮影。オリンピックの開催年とその都市が書かれています。
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 階段を上っていくと、当然ながら予想どおり最上段には 「2008年北京」。これを見たとき、「ああ、やはり香港は中国に戻ったんだなあ」などと、すでに返還から10年も経っているのに思ってしまう私なのでした。街のあちこちでふと何かに触れるたび、いまだに英領香港時代をなつかしんでしまう、未練がましい学芸員Kです。
 しかしそんな観光客の感傷的な想いとは逆に、香港がイギリスの植民地だったころから、香港の人々はオリンピックで中華人民共和国の選手を応援していました。
 実際、返還の前年のアトランタオリンピックで中国本土の選手が何かの種目で金メダルを獲ったそのあくる日、カナダ移住→パスポート取得→Uターンという典型的な香港アッパーミドルの知人に昼食で会ったとき、彼がその金メダルをすごく喜んでいたのを私は記憶しています。共産党独裁国家を忌避するその一方で同胞の選手の勝利をたたえる香港人の態度は、考えれば当たり前のことなのでした。
 ということで、あけましておめでとうございます。いよいよその北京オリンピックの2008年がやってまいりました。
 返還後も本土とは別に独自参加している香港に、私は北京オリンピックでも日本選手に対してと同じくらいの応援をしたいと思います。
 一方、開催国特典で巨大選手団を送り込む中国には、北京五輪開催を同じアジア人として私は祝福しつつも、中国選手が良くも悪くも最大のライバルとなるでしょうから、日本と戦う試合や競技ではテレビの前で彼らにブーイングいたします(笑)。
 ことしはサイト「香港なんでもケンショウ堂」の更新を昨年よりもやる予定ですので、ときどき覗いてみてください。本年もよろしくお願いいたします。