ふたつ下の記事で紹介しました「いんちきおもちゃ大図鑑 中国・香港・台湾・韓国のアヤシイ玩具」 を本屋さんで見てきました。
三省堂書店の本店に1冊だけありました。
中を見てみると、国別に分かれているわけではありませんでした。
中国、香港、台湾、韓国で造られたおもちゃということではなくて、こられの国(地域)で手に入れた、ということのようです。
考えてみればこういうおもちゃはゲリラ的な会社のものが多いでしょうし、「国籍」も曖昧というか、そもそも、国籍とかそんなものどうでもいいというか、たいして意味はないというか、だいたい、製造元はもとをたどればほとんどが中国製のような気もします。
本によれば著者は、香港で買った「トランスフォーマー」のニセモノを出発点にいんちきおもちゃのコレクターになったそうです。
結局この本は買いませんでした。でも、なかなか面白いです。この「いんちきおもちゃ大図鑑」を出した社会評論社は、「ファーストフードマニア」という本も出しています。こういう系統の本が好きなようです。あ、サイトを見てみたら、「超高層ビビル」もありました。
「いんちきおもちゃ」は著作権などの法律関係は無視した違法なものです。でも、たくさんのこれら「いんちきおもちゃ」を見ていると、パワーというかたくましさを感じます。
立ち読みなのでうろ覚えなのですが、この本によると、「ファンロード」というアニメ雑誌がよく香港のことを記事にしたりツアーを組んでいたそうで、それが著者の香港に行くきっかけとなったそうです。
そういえばウチの本棚に、このファンロードが特別編集した1987年刊行の「香港・台湾ゲゲボ・ガイド」というガイドブックがありました。
この本は普通のガイドブックとはちょっと違います。そのことはこの本の冒頭にも書かれています。
でも、すごく面白い本です。なんというか、その文章の内容や文体にオタクの匂いが強烈なのです。視点というかアプローチがマニアックです。
「ましなガイドブックの選び方
(前略)
①新しい本の見つけ方
(中略)
それから、僕らがよくやるのが「そごうチェック」。1985年6月に開店した日本のデパートがちゃんと地図に載っているか。それから「パークレーンチェック」というのもある。プラザホテルというのが最近パークレーンホテルに変わったんだけど、相変わらず昔の名前で出ていることも多い。どちらも銅鑼湾(コーズウェイベイ)という区域の地図をみて「パークレーン」「崇光」(そごう)の文字があれば一応合格。例えば《ワールドガ〇ド地図の本》というガイドの発行日は86年8月となっているけれど、このふたつのテストで不合格だった。」
てな具合です。もうかなり古い本なのでガイドではなく読み物として、香港オタクを自認する人には面白いのではないかと思います。
香港と関係ありませんが「いんちきおもちゃ大図鑑」と同じ売り場にこんな本がありました。世界のオタクの部屋を写真で紹介する「OTACOOL」という本です。すごい部屋がいっぱい登場します
アマゾン 「OTACOOL WORLDWIDE OTAKU ROOMS」
検索したら、本の中身と同じ写真が少し覗ける、この本の企画者のページがありました。
日本のアニメや漫画の海外への浸透ぶりもわかります。
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