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 きのう朝7時半から放送された『獣拳戦隊ゲキレンジャー』を、6歳の息子、ママと3人で観ました。最終回です。この『ゲキレンジャー』は夏休みにやった劇場版も含めて、香港映画のパロディが随所に入っているので面白いです。
 ところで、以前私が通っていた美容院の美容師さんが映画好きの人で、私も好きですので彼とよく映画の話をしました。この美容師さんは香港映画はジャッキー・チェンや有名どころの映画なら昔観ていたとのことでしたが、彼いわく 「香港映画って、唐突にいきなり終わりませんか」。
 で、また1、2ヶ月後、再び美容院に行って、また映画談義になりましたが、また彼いわく 「香港映画って、唐突にいきなり終わりませんか」。 彼にとって、よっぽど香港映画は唐突にいきなり終わる印象があったのでしょう(笑)。
 彼の言う香港映画は、1970年代から1980年代にかけての作品のことだと思います。たしかにこのころの香港映画は、最後にいきなりバーンとストップシーンになって「劇終」の文字が出て、余韻もなくいきなりエンディング、というのがけっこうありました。観ているこちらは「エッ?終わり?」てな感じです。
 で、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の最終回。物語がすべて終わりメデタシメデタシ。最終回らしくいつもとは違う長いエンドロール。しかしエンドロールが流れたあとも番組は終了せずに、まだ話は続く。場所は一転して香港。画面には香港島の摩天楼の遠景。旅に出た主人公ジャンは香港の下町にいる。ジャンと香港の少年たちとの、物語の本筋とは関係ないやりとりがあってのち、ジャンが笑って唐突にシーンがストップ、ドラがジャーンと鳴り響いて大きな文字で 「劇終」! 番組はそこで終わっていきなり間髪いれずに画面にはちびまる子ちゃんの顔がアップの森永ココアのCM。1年間続いた番組は、こうして最後はアッサリと唐突に終わってしまいました。
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 私と同じく香港映画が好きな妻とこれを見て大笑いしてしまいました。また同時に私は唸ってしまいました。子ども向け番組でこんなマニアックな終わり方にしちゃっていいのか?(笑) スタッフによっぽど香港映画好きな人がいるんでしょうか。 『ゲキレンジャー』映画版では、1970年代の歴史に埋もれたような香港映画のパロディもあるというし。
 猫とか象とか、動物をかたどった着ぐるみの味方が出てくるところからして、おそらくこの『ゲキレンジャー』の主な視聴者層は小学校に上がる前の4~6歳児です。これまで1年間毎週欠かさず観てきた全国の子どもたちは、最後の最後のこの呆気ない唐突な終わり方に何のことだか事態が飲み込めないまま、「劇終」の文字の後に流れたちびまる子ちゃんの森永ココアのCMを見つめながら頭の中は 「?」 だったかもしれません。
 『ゲキレンジャー』では役名もパロディのオンパレード。サメの着ぐるみの「シャッキー・チェン」とか象の「エレハン・キンポー」、ペンギンの「ミシェール・ペング」(おそらく皇帝ペンギンの「皇帝=キング」で、ミシェール・キング!)、ゴリラの「ゴリー・イェン」、はたまた「ピョン・ピョウ」などなど。で、「シャッキー・チェン」の声は石丸博也!
 テレビ朝日の一連の戦隊シリーズはたしか2年遅れくらいで香港でも放映されているようです。この『獣拳戦隊ゲキレンジャー』を香港の子どもたちがいったいどう受けとめるのか、ちょっと興味があります。
 【参考】
 『獣拳戦隊ゲキレンジャー』公式サイト
 http://www.tv-asahi.co.jp/geki/(テレビ朝日)
 http://www.toei.co.jp/tv/gekiranger/(東映)
 『獣拳戦隊ゲキレンジャー』 ウィキペデイア
 『獸拳戰隊激氣連者』 ウィキペディア香港
 ちなみに来週から 『炎神戦隊ゴーオンジャー』 http://www.tv-asahi.co.jp/go-on/というのが始まります。
 ところで話は変わりますが、きのう地元の区民会館で「子ども映画祭」というのがあって、ディズニーの『レミーのおいしいレストラン』を家族で観に行きました。無料ということもあり1200席の会場はほぼ満席。映画の上映中、お父さんお母さんと子どもの笑い声が何度も会場を満たしました。やっぱり大きな場所で大人数で映画を観るのはいいものですね。