香港の切手を集めていました。
過去形なのは、収集をやめたからではなくて、現在、収集の機会を逸しているからです。
もうずっと本棚に眠っていた切手アルバムを引っ張り出しました。
カビが生えているんじゃないかと気になったからですが、幸いカビは生えていませんでした。
1994年に香港で買った、香港切手を収める専用のファイル式アルバムです。
「LIGHTHOUSE」という名前のアルバムで、カナダ製です。
小さく見えますが、タテ31cm×ヨコ30cm、厚さ6cmと大きいです。
尖沙咀のスターフェリー乗り場のすぐ近くのビル、星光行の地下にある切手屋さん「楊氏集郵交易公司」で手に入れました。趣味の切手のお店です。
小さなお店ですが、切手の図鑑(香港の切手の総覧)も出して書店に並べている実力派のお店です。
このアルバムは、各切手を入れる場所が決まっていて、切手の絵柄がモノクロ写真で印刷されています。
下の写真は切手を収めたところ。
切手の絵柄がモノクロ印刷された部分に、あらかじめ、「マウント」と呼ばれる、薄い透明で弾力のある特殊なフィルムが2枚あわせで貼られています。そのフィルムの間に切手をはさんで収める仕組みになっています。(こんな感じ)
定期的に、新しい切手が印刷された、追加ページが販売されるので、買い足してアルバムのうしろに追加できます。
私が買ったアルバムは、「HONG KONG」と金の刻印の入ったバインダーとセットで、中身のアルバムのページは、冒頭、戦前の切手から始まっています。
でも当然そんなものは切手屋さんにも売ってません。一部は超レアものだから、そもそもアルバムにも写真が印刷されていなくて空欄のままです。もしあったとしても、とても買える金額じゃないと思います。
私が集めていたのは1970年あたりからこっちです。
だから今思えばアルバムも、1970年以降のページをバラで買えばよかったです……。
香港の切手は、絵柄を見るだけで何を意図して発行したか分かりやすいです。
ここで、集めたそれら切手の一部をちょっと紹介します。
画像をクリックすると拡大します。
これは1992年当時の普通切手。2枚が、なぜか欠品です。どうしてだか思い出せません。これらはたしか中環の郵便局で普通に買ったと記憶しています。この2枚はたまたま品切れだったのか。
上のひとつを拡大。
けっこうキッチュな絵柄です。
香港映画の切手。
この切手が出たときは「ブルース・リーの切手」ということで結構話題になりました。
ブルース・リーの切手は、以前から、よくアフリカの小国などが、ブルース・リーとは縁もゆかりもないのに外貨獲得のために発行していましたが、これは本家本元の「香港のブルース・リー切手」です。
私は、香港切手のコレクションは、その収集の対象を、香港がイギリス植民地だった頃の切手に限定すること、と、肝に銘じています。1997年の6月までに発行された切手です。
香港がイギリスから中国に1997年7月1日に返還されて以降、香港で発行された切手には「中國香港」の文字が入っています。
これには手を出さない。
なぜなら、キリがないから。
切手の図柄に、「中國香港」「Hong Kong,China」と入ったものは、記念切手などが今後も発行されるからキリがありません。
切手の図柄に「香港」「Hong Kong」とのみ入った植民地時代の切手は、1997年6月発行分までで完結するのでコレクションの目標が定めやすいです。
また植民地時代の切手にしても、大昔の切手は超レアで中には不動産並みの価格のもある(?)だろうだから現実的に集めるのは不可能。だから、たとえば1970年から1997年6月まで、と区切って、そこでコンプリートを目指す。
ということで、香港返還以降に発行された「中國香港」「Hong Kong,China」の入ったものには、ゼッタイに手を出さない。
でも、返還されて「中國香港」となってからも、こんな切手が発行されているのです。
ネットで探してみると、
これとか、
こういうのが。
こ、これは……!
欲しい。
……いや、ここで返還後の切手に1枚でも手を出したら、終わりです。パンドラの箱です。
だから、ガマンガマン。
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