香港の街市の上には、たいてい、食堂がありますよね。フードコートが。上の写真は、北角の街市の上にある、有名な東寶小館。時間が早かったのかまだ人がいないけど。左のテーブルを見てください。「RESERVED 留座」とあります。予約済みのテーブルということです。向こうのテーブルにも同じ札が立ってます。超人気の店なのです。2006年撮影。
ところで、これら街市の上に食堂が集まってるフードコートを、皆さんは何と呼んでますか?
私は、数年前までこれを「熱食中心」と呼んでました。
文字が小さいから分かりづらいと思いますので大きな文字にします。
「熱食中心」です。私は「熱食中心」と呼んでたんです。
ところが、ふと、あらためてガイドブックを読んでいて気づいた。
「熟食中心」と書いてある。
「熱」じゃなくて、正しくは「熟」だった。
私は数年前まで、間違いと知らず、
ずっと「変読」していたのです。「熱食中心」と思い込んでいた。
多分、最初に読んだガイドブックの文字が小さすぎたからだ。ガイドブックが悪い。私のせいじゃない。
私はてっきり、温かいもの、熱いものを提供するから「熱食中心」だと思い込んでしまったのだが、でも、そんなこと言ったら、冷めた弁当オッケーの日本の食文化と違って、冷たい食事をことのほか嫌う中華文化の香港ではアツイ料理を提供するのは当たり前なのだから、わざわざ街市の上のフードコートだけを「熱食中心」と言うのは不自然。
私はそんなことに気づかなかった。
という、自分のそんな「変読」に気づいたのが数年前。
それ以来、正しく「熟食中心」と呼んできましたし、ガイドブックなどに載っている文字も正しく(私の場合は日本語読みで)「じゅく しょく ちゅう しん」と読んできました。
ところが、ふと、思いついて、さっき「Google香港」で検索してみた。
もしや、地元での読み方にも変読があるのかもしれない、と気になったので。
表記ゆれをなくすためにダブルクォーテーション「“ ”」でキーワードを囲って、
「“熱食中心“」で検索。
そしたら6760件もヒットした。
検索結果はコチラ。
一方、正しいほうの「”熟食中心”」で検索してみた。
すると89万2000件がヒット。
検索結果はコチラ。
そりゃ、やっぱり圧倒的に、正しい文字のほうの「熟食中心」が多い。当たり前だ。
でも、けっこう香港でも「変読」してるじゃないか。私みたいに。安心した。香港にもいた、私みたいな人が。6760件ですよ。けっこういる。
……だが、待てよ。
今、この記事書きながら、気がついた。
よく考えたら、地元(? ネットだから地元じゃないものも含んでいるかも)で6760件もの「変読」があるのは、変じゃないか。
かなり不思議。
なぜなら、普通、日本人は、香港の「熟食中心」という「名称」は、たいていはガイドブックなどに載っている「文字」でその存在を知ることになります。
だから、その文字を私にみたいに「変読」してしまうことは、起こり得る。
けど、香港では「熟食中心」は、活字じゃなくて普段の生活で声に出して「会話」に出てくるものだ。だから、本来なら、漢字の文字の間違いはないはずだ。
文字の「読み間違い」が起こるのはおかしいじゃないか??? そうでしょう?
なのになぜ6760件もの間違いが!?
もしかして、これか? 中文のパソコンのキーボードの打ち方は、日本語の漢字打ちのように「読み」で打つのではなく、たしか部首みたいな、漢字のパーツを基にして変換して打っていくということを聞いたことがある。
その打ち方が原因か? 今回の場合は、「熟」や「熱」にある、下の4つの点(部首名知らない)を基に漢字を打ったから、打ち間違った?
つまり「変読」ではなく、かつての日本の活字の誤植のように、漢字の「形間違い」の「誤植」なのだろうか?
ナゾであります。
ところで「熟食」ってどんな意味なんでしょうか。
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