「マカロニウエスタン」とは、ひと言で言えば、「イタリア製西部劇映画」です。
私が子どもの頃、よく土曜、日曜の夜、テレビの「洋画劇場」でやってました。
ありし日の香港映画のオープニングと、イタリア映画(マカロニウエスタン)のオープニングが、少し似ているんじゃないか、ということを発見(?)しました。
香港映画(「ドラゴン危機一発」<1971年>)
イタリア映画(「怒りの荒野」<1967年>)
なんか雰囲気が似てるような気がします。
これとこれも。似ているというのは、アニメーション出てくるということだけですが。
ところで、香港とは関係ない話ですが……。
森光子さんが亡くなりました。
私は学生時代、広告関係に進んだ先輩の紹介で、テレビCMの制作の手伝いをバイトでやってました。
その日は、世田谷区砧の国際放映のスタジオで、アース製薬の防虫剤のCMの撮影でした。砧には東宝撮影所もあります。当時の国際放映は、「東京メディアシティ」と名が付いて立派になった現在とは違って、大変古いスタジオでした。
このときのアース製薬のCMの出演が、森光子さんと、ドリフターズの元メンバーだった荒井注さんでした。このふたりが夫婦という設定です。
荒井さんはすでにスタジオに入っていましたが、大御所の森さんは最後にスタジオ入りです。
まもなくスタジオに森さんが入る、という直前、たくさんの折り詰めのお寿司が現場に届きました。
森さんからの、スタッフをねぎらってのお寿司の差し入れでした。鯖の押し寿司(バッテラ)でした。
バイトの我々学生にも、ひとりにひとつずつ、折り詰めの押し寿司が配られました。
学生の私にとって、折り詰めのお寿司は大変ありがたかった。手にズシリと重い、押し寿司の折り詰め。
本来の食事は、スタジオに併設の食堂でスタッフに昼食や夕食が賄われます。このお寿司はあくまで森さんの特別なはからいでした。バイトの学生たちは休憩時間に美味しくいただきました。
森光子さんの、スタッフへの気遣いは有名だったようです。
http://news.nicovideo.jp/watch/nw430722
森光子さんは下積み時代が長かったということを、私は今回の訃報とともにテレビの報道であらためて知りました。
裏方のスタッフへのきめ細やかな配慮も、その時代の苦労があったればこそなのだな、と、今にして思います。
あの日以来きょうまで、テレビに森光子さんが出てくると、私はあのときの押し寿司の味を思い出します。
合掌。
<森光子出演 アース製薬CM>
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=SAy6TN_fsjo#t=149s
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