shumatsu_noncover.jpg ひとつ前の記事のつづき。

 まだ少しずつ毎日の電車の中で読んでます。

 下川裕治の新刊本、

 「週末香港マカオで ちょっとエキゾチック」
(朝日文庫 734円)。

 このシリーズでこれまでに出たものの題名は、刊行された順番に並べると

 「週末アジアで ちょっと幸せ
        ↓
 「週末台湾で ちょっと一息
        ↓
 「週末バンコクで ちょっと脱力
        ↓
 「週末沖縄で ちょっとゆるり
        ↓
 「週末ベトナムで ちょっと一服

 これを見ると、ベトナムあたりで枯渇してきたのか、「一服」などとあまり意味のない言葉になっているような気がします。

 要は、この文庫本のシリーズは、実際の内容はともかく、肩の力を抜いてアジアを楽しもうということなんだと思いますが、

 で、今回は

         ↓
 「週末香港・マカオで ちょっとエキゾチック

 なんか、今回だけシリーズのコンセプトからタイトルが逸脱しています。

 このシリーズに香港を加えるのはちょっとつらかったかな?

 「エキゾチック」は、どうも苦しまぎれのような気が。

 このシリーズのタイトルには、ほかにも「のんびり」「ゆったり」「のほほん」みたいな感じの言葉が候補に挙がってきたと思うが、どれも香港にはそぐわないです。

 のんびりした意味の言葉は、これから出すほかの都市や国のために温存しておいたのか。

 香港と同様に、ほかにも、アジアの中にあっても上海とかシンガポール、東京、大阪とかも、こういうのんびりとしたフレーズでは飾りにくいです。

 「週末上海で ちょっとあたふた」

 「週末出張で大阪行って すぐトンボ返り」

 「週末マカオで 押 直行」

 「週末香港って言っても ほんとに週末行けるヤツどんだけいる?」

 最近書店に並ぶ海外本の新刊を見て思うのは、やっぱり台湾本・台北本の躍進です。

 表紙やタイトルを見ても面白そうなものが多い。

 コミックエッセイでも楽しそうな本が出ています。

 立ち読みで申しわけないんだけれども、

 「女ふたり台湾、行ってきた。 (地球の歩き方コミックエッセイ)」

 も結構面白い。笑えるしほのぼのします。

 私は台湾は台北に1回しか行ったことがないけれど、台湾の人はホテルの人もお店の人も、道をたずねた人も、なんか温かい印象がありました。

 台北は、便利な都市・活気ある街というのと、ほどよい「のんびり感」「いやし感」とのバランスがとれているんだと思います。台湾のほかの各都市もそうなんだろうと思います。

 だから台湾・台北は人気があるんだと思います。

 台湾観光協会もそこをアピールしていることがテレビCMなどからも分かる。

 香港にはこういうことは求められないですかね。