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 私が1986年に最初の香港旅行で泊まったのは、フォーチュナホテルという油麻地にあったごくふつうの中級ホテルです。部屋も広く立地も良くていい宿でしたが、このホテルは今はなく、系列の永安デパートに建て替わっています。
 いまネットで 「フォーチュナホテル」 で検索しても、台北やマカオやシンガポールなどの同名ホテルしか出てきません。「フォーチュナホテル 香港」で検索すると、香港のフォーチュナホテルに関しては私のサイトのページがヒットするだけ。
 と思っていたところが、ゆうべ検索していたらこんなものがヒットしました。
 「『忍者部隊月光』 ウィキペディア」
 なにかと思って見てみると、『忍者部隊月光』という時代がかったタイトルの大昔の特撮テレビドラマでした。40年以上前のものでモノクロ作品です。このドラマで香港が舞台となる回があるとのこと。2、3年前だったか、テレビのバラエティ番組の懐かし映像モノか何かで、この 『忍者部隊月光』 のワンシーンを見たことがありますが、香港が出てくるとは知りませんでした。
 このドラマの第37話から40話までが「香港作戦」で、『香港一号作戦(前編)(後編)』、『香港二号作戦(前編)(後編)』 がウィキペディアのリストにありました。お金かけて当時わざわざ香港までロケに行ったから、「作戦」を一号と二号ふたつ設定して、さらにそれを前後編にわけて4話分作ったのでしょう。
 このドラマは1964年から1966年にかけて放送されたということですが、当時のドラマ、しかも子供向け(?)の特撮もので海外ロケというのは、極めて異例のことなのではないかと思います。以前調べたことがあるのですが、敗戦後の日本人の海外渡航制限がやっと解除されたのが1963年ですから!
 ウィキペディアには、このドラマの 「特筆する場面」 という項目でわずか ふたつのことが記述されていて、そのうちのひとつとして、こう書いてあります。
「香港の各作戦では、月光と銀月が、今は香港にはないフォーチュナ・ホテルに滞在している。空港も昔の国際空港の啓徳空港が出てくる。」
 うーん、見てみたい! でも、この項目を記述した人、もしかして香港マニアの人? 「月光と銀月が、今は香港にはないフォーチュナ・ホテルに滞在している」 ことが、はたして 『忍者部隊月光』 の100を超えるお話のなかの 「特筆する場面」 のふたつのうちのひとつなんでしょうか(笑)。
 調べてみたら、この「香港作戦」も入ったDVDが、コレクターズアイテムとして6年くらい前にボックスDVDとして出ていました。もちろん今は絶版です。ヤフオクにも出ていましたが1万9000円もします……。近所のTSUTAYAでレンタルされているかネットの在庫検索で見てみましたが、レンタルでは「香港作戦」は出ていないみたいです。
 おそらく1964年当時は、「ホンコン」というのは今とはまったく違った言葉の響きを持っていたはずです。神秘のホンコンなのか暗黒街のホンコンなのか知りませんが、いまよりももっとエキゾチックだったことはたしかです。
 うーん、見てみたい!
 【参考】
 YouTubeにあった『忍者部隊月光』
 (ただしこれはテレビ版ではなく劇場用に製作されたもののようです)