前回の記事、『香港国際警察』VHSビデオパッケージ写真修正疑惑(?)。そのネタの続きです。
 Katoさんが、このネタにからめて同映画のパンフレットを確認してくださいました。で、これが『香港国際警察』のパンフレットの表紙。
policestory-cat.jpg
 この表紙にある、白バイにまたがるジャッキー。このイラストは、ビデオパッケージと同じ写真を元にして描かれています。要はあの写真は映画の宣伝素材のスチル写真だと思います。
 でも、このイラスト……。
 こりゃどう見てもアメリカの警察の白バイです(笑)。それにこのバイク自体が、写真ではホンダやヤマハなどの日本製バイクと思われるものが、いつの間にかイラストではアメリカのハーレーダビッドソン(?)に変身しています。
 そして、細部を見てみると……。
 ハリウッドのセクシーNo.1男優「バート・レイノルズ」が蝶ネクタイしてカジノにでもいるみたいな白人や、『死亡遊戯』の「ハキム」みたいな衣装を着た謎の男、そして「ブルース・リー」風の宙を舞うキックの人物、太ももを見せて挑発する「ミニスカ婦人警官」、なんだかわかんないけどヒッピー風のお兄チャン、ジャンプするオートバイ、居並ぶアメ車のパトカー軍団、そして飛び交うヘリコプター!! あのう……ぜんぶ、映画には出てこないんですけど(笑)。もう豪華絢爛っす!
 映画のポスターとかパンフレットとか広告とかは、そもそもこういう大げさなもんでしょうけど、でも、そのなかでも特に独立系配給会社の 東宝東和 のポスターとかパンフレットとか宣伝コピーは、当時は際だって大げさだったし、今思えばある意味相当「怪しかった」です。
 たとえば、ブルース・リーの未完の遺作、東宝東和配給の映画 『死亡遊戯』 のチラシには、「ブルース・リーの生前に、この映画の80%を撮り終えていて」というような感じの主旨の文言があります。しかし、実際にはどうかというと、本編の最後のほうで、わずかに全体の上映時間の10%くらい、『死亡遊戯』のために撮られたシーンが出てくるだけ。これはもう、ある意味完全に不当表示です。これが食品の表示だったらとんでもないことになります。
 オチなし小ネタでした。