この記事のつづきです。

香港電影資料館で開催された企画展

 「《舊日戲院昔日情》展覽
(Down Memory Lane:
Movie Theatres of the Olden Days)」

は好評のうち終了したようです。

香港電影資料館のスタッフの方から、丁寧なお礼のメールとともに、企画展の様子が分かるたくさんの写真が送られてきました。

開場していない時間に撮影されたものようです。

掲載OKとのことなので、その写真を全部アップします。

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企画展の全景。

当時の映画館の中に入り込むという寸法です。

古き良き一戸建て映画館の時代に、しばしタイムスリップ!

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私の提供した映画の看板の写真も参加しています。左のパネルの、右上の写真(前回の記事参照)。こちらもご参照

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上映時刻のボードや、座席表、チケットなど、懐かしいアイテムの展示。

チケット売り場で座席表の番号を指でさすと、おねえさんが赤いダーマトでチェックを入れて、チケットに番号を殴り書きして渡してくれました。

座席表はこんな感じ(こちら)。 ダーマトでチェックの入った座席表を再現してみました(こちら ←この記事の下の方のサムネイル画像)。

私は当時の各映画館のチケットを捨てずに全て保管しています。チケットの中で特に気に入っているのは、ゴールデンハーベストシアター(嘉禾戲院)のチケット(こちら)。

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かつての一戸建て大映画館のロビーでよく見かけた、コイン式の体重計。

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壁の雰囲気も、当時の映画館をしのばせるような凝った演出です。

左の出口のドアを開けたら、本当に映画館の裏の路地に出てしまいそうな気がします。

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映画館のチラシ。これは私の知る1980年代の映画館には無かったような気がします。もっと古く1970年代以前にはこういうチラシがあったと思われます(私のサイトのこちらを参照)。

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当時の映画館のシートを使っての鑑賞ブース。

当時の映画館は、シートが小さくて座り心地もよくなかったです。シートというよりは、座席という言葉が似つかわしい、簡素な造りです。

この座席にもう一度座って、1000人を超える香港人観客に交じって、大スクリーンを見てみたいです。

私の持っている古い映画のパンフレットには、当時の映画館の中の様子が分かる写真が載っています(こちら)。

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パンフレットなど貴重な資料の数々。

以前はゴールデンハーベストやショウブラザースなど映画会社も雑誌を発行していました。

やっぱり昔の映画館といえば、日本も香港もこれ。

手描きの看板。この企画展のために新たに描かれて再現されたものです。

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「獨立橋之戀」(1959年)
「紫釵記」(1956年) (Youtube動画 こちら

 

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「獅王爭霸」(1957年) (Youtube動画 こちら

 

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「不了情」(1961年)

 

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「馬永貞」(1972年) (Youtube動画 こちら

 

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「星星月亮太陽」(1961年) (Youtube動画 こちら

 

やっぱりいいなあ。手描きの看板。

今の目からすると少々怪しい雰囲気がありますが、だから味わいがある。

そしてこれ。

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LEDじゃなくて、まさしく、本当の「ネオン」の看板。

映画館のこのようなネオンサインが、かつての香港の夜の街にいろどりを添えていました。ただ、私が知る1980年代はこのようなネオンの看板はすでに少なかったような気がします。

古き良き大映画館の時代をしのばせる感涙の企画展でした。

「政府新聞網」が、Youtubeでこの企画展を紹介しています。看板を製作する様子が出てきて興味深い内容です。

 蘋果日報での紹介(こちら)。

そしてこちらは一般の人の投稿(こちら)。

 Google香港で、「舊日戲院昔日情 展覽」で検索してみました。

●網頁<こちら

●圖片<こちら

アンソニー・ウォンも来訪したようです。

私は直接見ることはできなかったけれども、またいつかこのような企画展をやってほしいです。